他の診療科と美容皮膚科の働き方の違い

美容皮膚科は、内科や外科といった他の診療科と異なり傷病の治療が目的ではないため、来院する患者の意識が違う点が特徴といえるだろう。
一般的な診療科を訪れる患者は傷病を治癒できれば十分であり、看護師に過度のホスピタリティを求めることは少ない。これに対して美容皮膚科の患者は、肌を綺麗にするという美容目的のため、エステサロンのような感覚で来院することが多い。そのため、美容皮膚科の看護師にもエステサロンのような接客サービスを求める患者が珍しくない。

こうした理由から、美容皮膚科の看護師は、患者に対するホスピタリティについて十分注意する必要がある。患者を来客として扱う姿勢を徹底し、言葉遣いや態度にも気を付けなければならない。美容皮膚科の患者は、傷病に苦しめられている訳ではないので、看護師の態度をじっくり観察する余裕があることを忘れてはならないだろう。

また、美容皮膚科の看護師は、自分の肌も綺麗に整えておくことが重要だ。美容皮膚科の看護師が肌荒れの顔を患者に見せたら、クリニックの印象が悪くなってしまうことは否定できない。美容皮膚科の医院は、肌の綺麗な看護師を採用すると言われているほどである。

また、美容皮膚科は看護師の給料が高いことで知られ、看護師の転職先として人気があるが、高給の美容皮膚科クリニックは、看護師に顧客獲得のノルマを課しているケースが少なくない。医療技術が高くても営業に慣れていない看護師は、ノルマ達成に苦しめられる可能性がある。
もちろん、ノルマがない美容皮膚科も多いが、給料は夜勤を伴う病棟看護師より低くなるだろう。